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【2020/02/27 23:15 】 |
はじまり.3
//目が覚めたとき目の前にあったのは、凍り付いた亡骸。



里長も人の親ではあった。
眠ったままの少女を座敷牢から運び出し
里から程近い洞穴の一つに封じる。

意識のない間に、終わらせるつもりだった。

だが…。


吹き荒れた氷雪に、舞い散る幻影。
眠りを封印を死を拒絶して、
初めて明確な意志のもとに振るわれた能力は
皮肉なまでに、母を姉を映し強力であった。
何人もの妖狐が傷付き命を落とす中、
里長は深手を負いながらも一つのサークレットを填める。
それは里の秘宝の一つ。永遠に封印の眠りに付かせる術具。

くたりと意識を失った少女に、更に十重二十重に封印を施して。
そして、少女は禁忌となった。


それから、長い時が流れ。

閉鎖的な里であっても、時の流れは緩やかに変化をもたらし
里長の娘は里を出て、別の組織への所属が決まる。

そして一人の少年が、誰にも告げず眠り続ける少女の元へと向かった。
この里には存在(い)られない少女も
そちらなら迎え入れて貰えると信じて…
大切な事を一つ、知らずに。


その術具による封印の眠りとは全ての凍結。
夢すら見ない深い眠り。
たとえそれが何十年、何百年と続こうとも
本人にとっては瞬きの間のことに過ぎない。

封印を解かれサークレットを外された時、
目の前に居たのは“妖狐”。
自分を封じよ(殺そ)うとした相手。
自然と両手を差し伸べて…。

眠りに付く前と同じ。氷雪が吹き荒れた。


少女が正しく目を開けば、
そこにあったのは一つの亡骸。

誰よりも何よりも大切な二人…
その、片割れの亡骸だった。
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【2010/01/18 00:00 】 | 物語 | コメント(0)
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